軽度認知障害,正常状態,認知症高齢者間の役割遂行や環境要因,身体活動量の比較検討(2018-2021年度日本学術振興会科学研究費助成事業)
わが国では,軽度認知障害(MCI)の高齢者が400万人以上いると推定されています.MCIがある者は,1年で10%前後が認知症に移行しますが,一定の割合で正常状態に回復(リバート)することが知られています.このMCIからのリバートを促進するためには,適度な運動や認知訓練と運動の併用が有効とされ,食事因子や余暇活動と社会参加の実施状況も影響することが示されています.そこで私たちは,余暇活動と社会参加を習慣化された役割遂行と捉えて要介護等高齢者を調査しました.その結果,役割遂行は環境要因の影響を受けて健康関連QOLを高めるという因果関係がありました.
しかし,MCIがある高齢者において,どのような役割遂行や環境要因が正常状態へのリバートを促進するかは明らかにされていません.本研究では,横断調査により,MCI・正常状態・認知症高齢者間の役割遂行や環境要因,身体活動量の違いを明らかにするものです.この研究成果を用いて,MCIから正常状態への回復(リバート)を促進する包括的な役割・環境支援プログラムを開発する予定です.
地域在住統合失調症者の再発リスクを軽減する包括的環境支援評価システムの開発(平成27-30年度日本学術振興会科学研究費助成事業) ※終了
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